iGCSEの問題は漏洩しないの?

中高生(Secondary)

Aレベルは試験問題が漏洩してるっ!

iGCSEって、世界中で受験できます!もちろん日本でも。
情報が瞬時にインターネットに出回る今、いったいどうやって試験問題の漏洩を防いでいるんだろ?
と気になった矢先、イギリスの「メトロ」(METRO)というウェブサイトニュースにこんな記事が!

Aレベル数学の試験問題が漏洩!調査開始!!

ちなみに漏洩したのはiGCSEではなくAレベルです。でもこれは、事件だわ(沢口靖子風)
で、話の内容はこうです。

Aレベル数学の試験問題が試験前日にネットに出回るなんて、想像できます?
でも明らかに、ツイッターユーザーが数学全編を70ポンドで売っていたんです!
試験制作会社エデクセルの親会社ピアソンは、試験問題が出来上がった後、限定的に出回ったとしています。
実際、漏洩に関与した可能性のあるセンターが1つ特定できているそうです。
これは2017年や2018年の漏洩事件と類似していて、警察も動いており、刑事訴訟まで発展するかもしれません。
ピアソンは未然防止措置として、早い段階でのマイクロチップ投入も考えているとのこと。

日本でも大学の試験問題漏洩は何度もニュースになりますが、
同じようなことがイギリスでも起きているんですねー。
iGCSEはAレベルの手前の試験という関連性から、iGCSEの漏洩防止体制について確認してみました。

iGCSEには世界を6分割した「管理ゾーン」がある

IGCSEは、国や地域ごとに6つの管理ゾーン(Administrative Zone)に割り当てられているんですネ。
下の映像の地球儀を見ると、経度の同じ地域は同じゾーンに割り当てられているのがわかります。

ゾーンごとに受験時間帯が決まっていて、
たとえば、同じ試験をシンガポールは17時から、インドは14時半から、スペインは11時から開始する、
という風に時差を考慮して管理しているんですねー。

え、じゃあアメリカはどうするの?夜中だよ?
科目は必ず2種類の問題用紙で制御されているので、おそらく使い分けるのかと。
たとえばシンガポールとインドとスペインではペーパー2と4と6を受験する、という風になっています。
ペーパー1とか3とか5は、アメリカ大陸のほうで使っているのかもしれません。

試験問題は各センターに厳重体制で保管される

試験問題は厳重な包装の下、登録されている受験センター(会場)に届けられるようです。

そして保管場所にはルールがある。
鉄格子の部屋にある金庫に入れるイメージ映像があるので、きっとそのくらい厳重な場所に保管する決まりなのでしょう。

各ゾーンごとに試験日の「キータイム」までは監視される

各ゾーンには、決められた試験日と試験時間のほかに、
「キータイム」(Key Time)という「監視下に置かれる時間」があります。

たとえば、日本とシンガポールには1時間時差があります。
同じ試験を受けるとき、日本の午後のキータイムは14時で、シンガポールの午後のキータイムは13時になります。
もし日本で試験が13時までに終了したとしても、受験生は14時までセンターの監視下に置かれる、ということです。
14時までは受験会場から出られないということになりますので、漏洩するチャンスがない。
14時以降に漏洩できたとしても、シンガポールでは同じ試験が終わっている時間です。

結論!iGCSEは漏洩防止に努めている

結論としては、
試験日と試験時間が管理されており、
試験問題は厳重に包装され、試験開始まで金庫みたいなところで保管され、
同じ試験をしている会場が終わるまでは試験が終わった学生も監視されるので、
一般人の漏洩行為は難しい!ということですな。